建物内など限られた範囲を結ぶのがLAN、遠隔地の拠点間を結ぶのがWAN。機器は役割で区別する:ルータはIPアドレスを見てネットワーク間の経路選択を行い、スイッチングハブは機器固有のMACアドレスを学習して宛先ポートだけにフレームを転送し、プロキシサーバは内部からのWebアクセスを代理・中継する。有線LAN(イーサネット)はIEEE 802.3で標準化されアクセス制御にCSMA/CDを用い、無線LANはIEEE 802.11で標準化されCSMA/CAを用いる。無線LANはSSIDでアクセスポイントを識別し、複数APを連携させ広い範囲をカバーする方式がメッシュWi-Fi。Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)は2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応し、理論上の最大伝送速度は約9.6Gビット/秒。暗号化はAESを採用するWPA2(IEEE 802.11i)が基本で、2018年発表のWPA3ではSAEが導入された。
通信の約束事がプロトコルで、OSI基本参照モデルは通信機能を物理層からアプリケーション層までの7階層に分割して定義する。TCPはコネクション型で、3ウェイハンドシェイク(SYN→SYN/ACK→ACK)により接続を確立し、確認応答と再送で信頼性を保証する。UDPはコネクションレス型で、信頼性保証を省く代わりにオーバーヘッドが小さい。IPv4アドレスは32ビット(約43億個)で、枯渇対策として128ビットのIPv6が設計された。組織内ではプライベートアドレス(10.0.0.0/8・172.16.0.0/12・192.168.0.0/16)を使い、NAPT(IPマスカレード)がポート番号まで変換して1つのグローバルIPアドレスを複数端末で共用させる。DHCPはIPアドレスやデフォルトゲートウェイなどの設定を自動割当てする。サブネットマスク255.255.255.0(/24)で割当て可能なホスト数は2の8乗−2=254台。
電子メールのToは宛先、Ccは写しの同報、Bccは他の受信者にアドレスを見せない同報である。
モバイル通信では、5G(IMT-2020)の3つの利用シナリオ=高速大容量(eMBB)・超高信頼低遅延(URLLC)・多数同時接続(mMTC)が頻出で、日本では2020年3月に商用サービスが開始された。SIMは契約者の識別、MVNOは大手の回線を借りてサービスを提供する事業者、テザリングはスマートフォンを中継にPC等をインターネット接続する機能。IoTでは省電力・広域のLPWA、近距離省電力のBLE、端末の近くでデータを処理して遅延と通信量を抑えるエッジコンピューティングを押さえる。計算問題は、転送時間=データ量÷(回線速度×伝送効率)。bpsはビット/秒であり、1バイト=8ビットの単位換算を確実にして得点源にしよう。
1. 同じ建物内やオフィスのフロアなど、比較的狭い範囲でコンピュータやプリンタを相互に接続したネットワークを表す用語はどれか。
LAN(Local Area Network)は同一建物や構内など限られた範囲の機器を接続するネットワークである。広域を結ぶのはWAN。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワーク方式/LAN・WAN))
2. 通信事業者が提供する回線を利用して、遠隔地にある本社と支社のLAN同士を接続する広域ネットワークはどれか。
WAN(Wide Area Network)は通信事業者の回線を用いて地理的に離れたLAN同士を結ぶ広域ネットワークである。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワーク方式/LAN・WAN))
3. 異なるネットワーク同士を接続し、IPアドレスに基づいて最適な経路を選択してデータを転送する機器はどれか。
ルータはネットワーク層で動作し、IPアドレスを基に経路選択(ルーティング)を行って異なるネットワーク間を接続する。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワーク方式/LAN間接続装置))
4. スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)が、受信したフレームを宛先の端末が接続されたポートだけに転送する際に参照するアドレスはどれか。
スイッチングハブはデータリンク層で動作し、フレームの宛先MACアドレスを参照して該当ポートにのみ転送する。 (IEEE 802.3/ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(LAN間接続装置))
5. パケット交換方式の説明として、最も適切なものはどれか。
パケット交換方式はデータをパケットに分割し宛先情報を付けて送るため、1本の回線を効率よく共有できる。回線を占有し続けるのは回線交換方式。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワーク方式/回線交換・パケット交換))
6. 無線LAN(Wi-Fi)の通信規格を定めている標準はどれか。
無線LANはIEEE 802.11シリーズとして標準化されている。IEEE 802.3は有線LAN(イーサネット)の規格。 (IEEE 802.11(Wireless LAN))
7. ツイストペアケーブルなどを用いる有線LAN(イーサネット)の標準規格はどれか。
有線LAN(イーサネット)はIEEE 802.3として標準化されている。IEEE 802.11は無線LAN、IEEE 802.15.1はBluetooth系。 (IEEE 802.3(Ethernet))
8. 各端末が中央のハブやスイッチなどの集線装置を中心として放射状に接続される、現在の有線LANで一般的なネットワークトポロジはどれか。
スター型は中央の集線装置に各端末を個別接続する形態で、現在の有線LANで広く使われている。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワークトポロジ))
9. 1本の共通の伝送路(幹線)に複数の端末を接続するネットワークトポロジはどれか。
バス型は1本の共通伝送路に端末を接続する形態。中央集線装置に個別接続するのはスター型、環状に接続するのはリング型。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(ネットワークトポロジ))
10. 無線LANのセキュリティ規格のうち、暗号が容易に解読されるおそれがあり、現在では使用が推奨されていないものはどれか。
WEPは脆弱性があり非推奨で、現在はWPA2(AES)やWPA3が推奨される。IEEE 802.11axは通信規格(Wi-Fi 6)。 (Wi-Fi Alliance(WPA2/WPA3)/IEEE 802.11i)
11. 無線LANにおいて、接続先のアクセスポイントを識別するために設定される最大32文字の識別名を何と呼ぶか。
SSID(ESSID)は無線LANのアクセスポイントを識別する名前で、接続時に指定する。 (IEEE 802.11/ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(無線LAN))
12. リピータハブ(ダムハブ)の動作の説明として、適切なものはどれか。
リピータハブは物理層で動作し、受信信号を全ポートへ中継する。宛先MACアドレスで特定ポートに送るのはスイッチングハブ。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(LAN間接続装置))
13. 通信速度100Mbps、伝送効率80%の回線を用いて、300Mバイトのデータを転送するのに必要な時間はおよそ何秒か。ここで1バイト=8ビットとする。
データ量は300×8=2,400Mビット、実効速度は100×0.8=80Mbps。したがって2,400÷80=30秒。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(伝送速度))
14. IPv4アドレスのビット数はいくつか。
IPv4アドレスは32ビット(8ビット×4オクテット)で構成され、各オクテットを10進数にして「.」で区切って表記する。 (RFC 791(Internet Protocol)/ITパスポート試験シラバス Ver.6.5)
15. IPv4アドレスの枯渇に対応するために策定された、128ビットのアドレス体系はどれか。
IPv6アドレスは128ビットで構成され、IPv4(32ビット)に比べてアドレス空間を大幅に拡大した。 (RFC 8200(IPv6 Specification))
16. ネットワークインタフェース(NIC)ごとに割り当てられる48ビットの物理アドレスはどれか。
MACアドレスはNICごとに割り当てられる48ビット(6バイト)の物理アドレスで、前半24ビットが製造者識別子(OUI)。 (IEEE Std 802-2014(EUI-48))
17. IPv4のプライベートIPアドレスとして、正しく定められている範囲はどれか。
プライベートIPアドレスは10.0.0.0/8、172.16.0.0/12、192.168.0.0/16の3範囲で、192.168.0.0〜192.168.255.255はそのひとつ。 (RFC 1918(Address Allocation for Private Internets))
18. 1つのグローバルIPアドレスを複数の端末で共有できるように、プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスに加えてポート番号も相互に変換する仕組みはどれか。
NAPT(IPマスカレード)はIPアドレスに加えポート番号も変換するため、1つのグローバルアドレスを複数端末で共有できる。 (RFC 3022/RFC 2663)
19. ポート番号に関する記述として、適切なものはどれか。
ポート番号は16ビットで0〜65535の範囲をとり、0〜1023は主要プロトコル用のウェルノウンポートである。 (RFC 6335/IANA Service Name and Transport Protocol Port Number Registry)
20. 暗号化されたWebページの閲覧に用いるHTTPS(HTTP over TLS)が標準で使用するポート番号はどれか。
HTTPSは443番、暗号化しないHTTPは80番のウェルノウンポートを使用する。25はSMTP、110はPOP3。 (IANA port registry/RFC 9110・RFC 2818)
21. ドメイン名とIPアドレスを相互に対応付けて変換する(名前解決を行う)仕組みはどれか。
DNSはドメイン名とIPアドレスを対応付けて相互変換する名前解決の仕組みで、標準ポートは53番。 (RFC 1034/RFC 1035(Domain Names))
22. IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバアドレスなどのネットワーク設定を、端末へ自動的に割り当てるプロトコルはどれか。
DHCPはIPアドレスなどのネットワーク設定を端末へ自動的に割り当てるプロトコルである。 (RFC 2131(Dynamic Host Configuration Protocol))
23. メールソフトがメールサーバへ電子メールを送信(配送)する際に使用するプロトコルはどれか。
メール送信にはSMTP(25番)、受信にはPOP3(110番)またはIMAP(143番)を用いる。 (RFC 5321(SMTP)・RFC 1939(POP3)・RFC 3501(IMAP))
24. IPアドレスにおけるサブネットマスクの役割として、最も適切なものはどれか。
サブネットマスクは、IPアドレスのネットワーク部とホスト部の境界を示すために用いる。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IPアドレス/サブネットマスク))
25. グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスに関する記述として、適切なものはどれか。
プライベートIPアドレスはインターネットではそのまま使えず組織内で利用する。世界で一意に管理されるのはグローバルIPアドレス。 (RFC 1918/ITパスポート試験シラバス Ver.6.5)
26. 到達確認や順序制御を行わず、信頼性よりも速度やリアルタイム性を優先するため、音声通話や動画のストリーミングなどに向くトランスポート層のプロトコルはどれか。
UDPはコネクションレス型で到達・順序を保証しないが高速。TCPはコネクション型で再送・順序制御により信頼性を確保する。 (RFC 768(UDP)・RFC 9293(TCP))
27. 消費電力を抑えながら数km〜数十kmの広い範囲をカバーでき、多数のIoT機器を接続するのに適した低速の無線通信方式はどれか。
LPWA(Low Power Wide Area)は低消費電力で広域をカバーする低速無線で、多数のIoT機器の接続に用いられる。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク/LPWA))
28. 近距離で消費電力が非常に小さく、IoT機器やウェアラブル端末の通信に広く使われるBluetoothの省電力規格はどれか。
BLE(Bluetooth Low Energy)は近距離・低消費電力の無線規格で、IoT機器やウェアラブル端末に広く使われる。 (Bluetooth SIG(Bluetooth Low Energy)/ITパスポート試験シラバス Ver.6.5)
29. 店舗などに設置した発信機から、BLEなどの電波を一定間隔で発信し、近くのスマートフォンが受信して位置や近接を把握する仕組みはどれか。
ビーコンはBLEなどの電波を発信し、受信側が位置・近接を把握する仕組みで、屋内位置測位やプッシュ配信に使われる。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク/ビーコン))
30. IoTにおいて、データをすべてクラウドへ送らず、端末や機器の近くに置いた処理装置でデータ処理を行うことで、応答時間の短縮や通信量の削減を図る考え方はどれか。
エッジコンピューティングはデータ発生源の近くで処理を行い、遅延や通信量を抑える。すべてを中央のクラウドに集約しない。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク/エッジコンピューティング))
31. ネットワーク機器の設定や経路制御をソフトウェアによって集中的に制御し、構成を柔軟に変更できるようにする技術はどれか。
SDNはネットワークの制御をソフトウェアで集中管理し、構成変更を柔軟に行えるようにする技術である。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク/SDN))
32. 自社では無線通信の設備をもたず、他の通信事業者の回線網を借りて自社ブランドで通信サービスを提供する事業者を何と呼ぶか。
MVNOは自社の無線設備をもたず、他社の回線網を借りて自社ブランドで通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者である。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(モバイル通信/MVNO))
33. IoT(Internet of Things)の説明として、最も適切なものはどれか。
IoTはセンサなどを備えた多様な「モノ」をインターネットに接続し、情報収集や遠隔制御を行う仕組みである。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク))
34. 第5世代移動通信システム(5G)の特徴として、適切なものはどれか。
5Gは高速・大容量、低遅延、多数同時接続を特徴とし、IoTの普及を支える移動通信システムである。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(モバイル通信/5G))
35. 広大な農地に多数設置した土壌センサから、少量のデータを長距離・低消費電力で収集したい。最も適した通信方式はどれか。
少量データを長距離・低消費電力で多数の機器から収集する用途にはLPWAが適する。NFCやUSBは近距離用。 (ITパスポート試験シラバス Ver.6.5(IoTネットワーク/LPWA))